GPIFとは何?
GPIFとは何か。
一度は聞いたことがあるかもしれない
ローマ字の並びです。
主に、国会で野党議員が
『〇兆円の損失が出てる!』
『政府は国民に説明しろ!』
などと騒いでいる国会中継で
耳にしたことがあるかもしれません。
既に投資を始めている人は
『GPIFが買いに入るだろう』といった
言葉を情報として聞いているかも
しれません。
GPIFとは厚生労働省から寄託されて
公的年金の一部を管理運用している組織を指し
正式名称は
Government Pension Investment Fund
物凄く長いので頭文字を取って
GPIFと呼ばれています。
(参照:年金積立金管理運用独立行政法人)
私達が働いてやっとの思いで貰える給料
この給料から毎月天引きされている
将来の年金ですが、貯めてあるのではなく
運用されていたんですね。
なぜ運用されているのか。
不思議に思いませんか?
銀行に元本を棄損しかねない
運用(投資)なんてどんでもない話だ!
と思う方もいると思います。
日本の年金は現役世代で高齢者を支える
というスタイルを取っています。
私達が働いて収めた年金保険料は
私達のモノではなく
現在の高齢者が受け取る
と言う仕組みです。
私達が将来受け取るであろう年金は
私達の子孫世代が一生懸命働いた
給料から頂く形になります。
昭和中期から平成の初期頃まででしょうか?
人口が増える一辺倒の時期がありました。
また医療も今ほど充実していないので
病気で亡くなる高齢者も多数いました。
その結果、少数の高齢者を多数の労働者で
支えると言う形がとれました。
しかし、令和の現在。人口は減り始めています。
厚生労働省が報告した人口動態速報では
令和4年の出生数は80万人を切ったとか。
(参考:厚生労働省)
また、医療の進歩は目覚ましく、治らないかも?
と思われた病気は治療が可能になったり
普段から病気に強い体づくりをしたりして
平均寿命が延びています。
すなわち高齢者が年を取っても死なない。
という事です。
65歳まで生きた女性は、その半分が
90歳まで生きると言われています!
こうなってくると
少数の労働者で多数の高齢者を支える
というバランスの悪い構造が出来上がります。
現役世代に負担ばかり強いると
当然、「なんで年寄りの為に働かなきゃいけないんだ」
となり活力を奪う事にもなります。
この将来の年金負担を少しでも軽減するために
年金を原資に資産運用をしているのです。
GPIFの資産構成割合はどんな形?
それでは、GPIFはどのように
資産運用しているのでしょうか。
一転集中?いいえ、違います。
一番リスクが低いとされる分散投資です。
アクティブ投資ではなくインデックス投資です。
国内債券 25%
外国債券 25%
国内株式 25%
外国株式 25%
GPIFの公式ページで確認できますが
最もリスクの小さい
ポートフォリオ(資産構成割合)が
この形になったという話です。
(参考:GPIFポートフォリオの考え方)
GPIFが儲かると
私たちの年金は増えるか?
運用がうまく行ったから
1人何万円年金が増える!という話ではない
とGPIF理事長は言われています。
GPIFの利益は長期的な運用。
数十年先の使用を見越して運用しているので
短期的に一人当たりの年金が
いくら増えるよというものではない。
という事の様です。
最後にGPIFの運用資金ですが
GPIFは約300兆円を運用。
この運用資金を長期的かつ
目標を賃金上昇率+1.7%に据えて
できるだけリスクを取らない運用を行っています。
世界最大級の機関投資家の側面を持つ
と言われても納得のいく資金力と運用方法ですね。